アルファイン(東京都港区) ③

101の「火の鳥」と103の「性態実験」は、本館に隣接した離れにある客室。「火の鳥」は思い切りプレイを愉しめるスペースの広さが特徴。拘束具、SMチェア、磔用十字架などが揃い、見ているだけでも面白い。「性態実験」は医療プレイのための客室。コスプレ用の白衣が完備され、医療棚には本格的な器具が入っている。

403の「タブー」は中央部に吊り下げられた革製の装置によって背徳的な雰囲気が形成されている。黒ずんだ表面がプレイのハードさを物語るが、実際これをどのように使用するのかはイマイチ不明ということだけは確かなようだ。

実は一番の見所はロビーにある客室案内板かもしれない。オドロオドロしい客室名が明朝的な手書き文字で書かれたそれは、もはやアート作品。「てぶらで行ってもプレイができる」がコンセプトであるため各部屋には数種のムチ、ロープ、手錠などが常備されているが、他人が使用したものは使いたくないという利用者のために月極ロッカーも用意されている。しかし、いつもキャンセル待ちの状況とのこと。アルファインの人気は現在でも不動のようだ。


103号室 性的実験(離れ)
arupa_5診療所をイメージしたプレイルーム。壁際に十字架、SM道具、鏡、医療棚、白衣がコンパクトにまとまっている。

 

 

 

 

403号室 タブー

arupa_6ベッドとSM用の装置が同居した小さめな客室。奥に垂れ下がった無数のチェーンの先にあるのはシャワールーム。

アルファイン(東京都港区) ②

それから30年以上経ったが、アルファインはほぼその当時のままの姿で営業を続け、これまでの利用客数はのべ100万組を超えている。その多くがリピーターだったが、ここ数年はネットを介して知った新規の若い利用客が増えているという。

アルファインの見所は背徳的なインテリアと究極的な官能を引き出すための数々の装置だ。これらはほぼすべて、実はSM的な志向がない今関さんがSM小説だけを頼りに想像だけで作り出したもの。装置の製造もご自身の手作りのためか、どことなく人の温かみを感じてしまうものもある。

さて、ホテルを巡ってみよう。601の「拷問地獄」は地下牢獄のような客室。これはどの客室も同様のことだが、SMプレイをする場所とベッドルームが同居している。休憩利用ならまだしも、宿泊で就眠するときは女王様と奴隷さんはどんな風にお休みになるのか。門外漢にはとても気になるところだ。


601拷問部屋

プレイルームの真っ赤な床面が雰囲気を演出している。中央に鎮座しているのが「宇宙遊泳」という器具。前後180度に回転させながら奴隷を責めることが可能。鉄格子で仕切られてベッドルームがある。やはりここはホテルなのだ。

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アルファイン(東京都港区) ①

不動の人気!日本初のSM専門ラブホテル


arupa_1港区の麻布十番駅からロシア大使館方向にある、と書けば都会的な雰囲気を想像してしまうが、意外にも周辺には長屋のような木造の民家が点在する住宅地に建つ石造りの古城がアルファインだ。ここはSMマニアの人に聞けば誰でも知っているSMラブホテル専門の老舗。しかし、その歴史は終戦直後に木造の屋敷を改造した普通の旅館から始まった。当時まだ東京は一面の焼け野原。慢性的な宿泊施設不足だったため連日満員だったという。2代目経営者で現在は会長の今関さんが1973年に鉄筋6階建てのビジネスホテルを同じ場所に新築。しかし、同年に起きた第一次オイルショックが打撃になり経営が右肩下がりに。75年には八丈島で経営していた宿泊施設が台風で全壊してしまう。そんあ大ピンチのとき、取引銀行が今関さんに提案したのがビジネスホテルからラブホテルへの変更だった。73年に開業した目黒エンペラーの大成功が全国に波及、列島中がラブホブームに沸き立っていた。そこで今関さんが思いついたのがSM専門のラブホテルだったのだ。「普通のラブホでは目新しさがなく埋没してしまうが、日本初のSM専門ホテルを作り上げれば生き残れる!」そんな目算は大当たり。1979年に完成したアルファインはテレビに紹介されたことがきっかけで、全国からマニアが押しかけた!

GAIA(ガイア) (千葉県富津市) ③

 705号室の高級旅館でも滅多に見かけない凝った和室の意匠にも注目して欲しい。浴室にある必要以上に大きな石組みは迫力十分だ。石といえばファミーはお城のラブホテルだけあって石垣もキチンと建物の回りに存在する。この医石の運搬費だけで数億円かかったとのこと。

ここは都心から近いため撮影のための利用頻度が高い。「映画、あとファッション誌の撮影がかなり多いですよね。そのため2年前からインテリアに凝った客室がある7階は基本的にスタジオ利用に限定して開放しています」と武本さん。コスプレ撮影のような個人の利用もOK。「毎月15組ほどの利用があります。なんでこんなに来るのかな?と思いますが、アニメキャラクターのコスプレとのミスマッチが面白いとよく言われます」。撮影の利用はベッドや浴室が汚されないことがホテル側には何よりも利点。貴重な客室も保全できる。しかし、これからはカップルでの利用も相談に乗るとのこと。目的はどうであれ、ぜひ幕張でファミーの芸術を目の当たりにして欲しい。

701_1純和風の部屋も魅力的だ。

GAIA(ガイア) (千葉県富津市) ②

「最近のホテルはどこもシティホテルとかわらないデザインになってしまいましたから、若い自分の視点から見てもファミーの客室は残すべきだと思いますね」と2代目経営者の武本さん。

武本さんのおすすめの部屋は中華風の702号室。「細かい細工に注目してください。天井の造りがしっかりしているところも重要なポイント」とのこと。リビングから木製の飾りに囲まれた円形のベッド。回転こそしないがその頭部側と部屋の壁にある鏡で抱き合う姿態を十分に楽しむことが出来る。浴室のガラスには浮世絵風の絡み合う男女の図がある。これはいろいろとパターンを変えてほかの客室にも設置されているので、げひそれらも鑑賞してほしい。

704号室は洋風の客室。ゴージャスなシャンデリア、大理石の画面、凝ったクロスによって日常からかけ離れたラグジュアリーな空間造りに成功している。いつものビールではなく高級なブランデーを持ち込んで飲みたくなるほどの魅力だ。


704号室

704_1リビングの天井の細工に注目。洋室のベッドルームは経年によって、いぶし銀のような魅力を放っている。玄関へと続く通路。壁面は壮大な大理石。世界征服を考えている悪者がいても違和感がまったくない雰囲気だ。