ホテルマイアミ(京都府京都市)②

「京都市内はマクドナルドの看板の色が塗り替えられるほどの景色条例がありますから、そもそもケバケバシイ看板なんて無理なんです。ただ、こちらのホテルでは以前から北山通りの雰囲気に合わせて自主的にアーチや(自動車がくぐるための大きな)のれんは撤去しています」と現在、ホテルを運営する2代目オーナーさんに解説していただいた。祇園でラブホテルを経営していたオーナーさんの父親がこの場所に土地を買い、新店舗をオープン、現在の建物は2代目で1989年に建造されたものだ。それから現状維持を基本に、小規模なリフォームはあったものの、オーナーさんいわく「バブルの頃の良きデザインをセールスポイントにするために現在まで残し続けてきた。客層は40代以上とやや高めですが、土日は若い人やデリヘルでご利用する人も多いですよ。斬新さを感じてリピーターになる方もいます」とのことだ。

それでは、客室を巡っていこう。101号室はリビングに置かれたコーヒーカップが目を引く。これは単なる飾りではなくいまでもクルクルとキチンとした遊具。「別れ話をしていたカップルがこれに乗ったおかげで復縁して、最近子供ができましたと手紙がきました」とオーナーさん。そんなこともあって、今ではこのカップに乗ったカップルは幸福になれるという都市伝説もあるとか。


102号室
maiami_3洋室でありながら、中央にたつ大きな和傘がとにかく目立つ。「これは野点に使う傘です。一度穴が開くと次々とほかのも開けられてすぐにダメになってしまうのが困りますね。京都なんでこういうものは簡単に調達できるのですが・・・。」ラブホ遺産は世界の共有財産!密室だからといって手荒に扱うのは御法度だ。

ホテルマイアミ(京都府京都市)①

セレブタウン建つラブホテルはクラシックカーを目指す!

地下鉄烏丸線・北山駅を下車、地上に出て、北山通りを加茂川方向に歩く。左側には府立植物園、右側には高級ブティックやレストランが並んでいる。京都らしい木造家屋は皆無で、都内ならば駒沢が自由が丘に似た雰囲気だ。おしゃれなパン屋に入りラインナップを見れば「北山マダム」という名のチョコデニッシュまでが売られている。これまで歓楽街やインターチェンジの近くばかりを取材していたので、このアウェイな展開に少しだけドギマギする。5分ほど歩き、目的地のホテルのマイアミに到着。外観が驚く程シンプルだ。この建物がラブホであることがわかる、派手な看板のようなアイテムがまったくない。


101号室
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ため息がでるほどエレガントなインテリアはまさしく「バブルの頃の良きデザイン」。コーヒーカップの上の傘が可愛い!回転による遠心力で慢性の膝痛が感知したという話もあり、最近ほぼパワースポット化しつつある。客室はロココ調である。